カトリック北仙台教会

お知らせ

カトリック北仙台教会の催し物や信徒の皆様へのお知らせです。

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マリア様の見守るカフェ

2011年6月19日

3月11日の東日本大震災の後、北仙台教会では、ラトゥール神父様の元、役員の皆様の献身的な御尽力を始めとして、信徒のボランティアの方々と皆で協力しあいながら、大震災の直後から炊き出しをして、信徒館の一部を一般開放を致しました。その炊き出しのさなか大震災10日後、チャリティーカフェを開始、炊き出し終了後も教会内外に信徒館のロビーを開放し、売り上げはすべてカリタスジャパンに寄付をしています。
教会の行事の都合によりカフェをお休みする日もありますが、有志のボランティアの方々でシフトを組み、皆で協力しながら、ほぼ毎日、午後の13時から15時まで営業しています。
教会は信者を問わず開放されている場所ではありますが、昨今の防犯上の問題も含め、一般の方が多く集まるクリスマス等、大きな行事があるミサ以外、特に未信者の方が「平日の教会」という場所に気軽に立ち寄るのはなかなか難しい事のようです。

「信者ではないので教会に入りにくかった」と言う方もいらっしゃいました。けれども、このチャリティカフェをきっかけに「教会に入りやすくなった」という声を聞く事が多くなりました。
カフェには開設当初から毎日のように通って下さる方がいらしたり、災害復興の為に会社からの出向で初めて仙台に来られた方が初日に偶然教会の前を通りかかりカフェの看板を見かけたと立ち寄って下さり、その後、職務を終え離仙される日にご挨拶を兼ねてカフェにお寄り下さいました。震災の修復工事の為にいつもの美しい大聖堂をご覧いただけなかったのは残念でしたが、また、いつか来仙した時は必ず寄ってみますと仰ってくださるという出会いもありました。
それから、中庭の「マリア様像を見ながらお庭を眺めていると不思議に気持ちが落ち着く」と仰る方「カフェに来て癒された」と仰る方、地震後の不安な気持ちをお話して下さる方、静かに読書をなさる方、周りの話し声に微笑みながら耳を傾けておられる方とカフェを利用される方々は実に様々です。
北仙台教会の信徒の方でも平日に「教会の近くまできたから(寄ってみた)」と今までは通り過ぎていた方、日曜日の午後の寛ぎの場として利用されている方。
また、普段は同じミサに与っていても、なかなか交流の無かった方々ともカフェをきっかけにお話が出来るようになったと仰る方もいらっしゃいました。
カフェを通して新たな交流の場が出来た様に感じています。
これから、その時々に応じてメニューや防犯の問題を含め、ボランティアの在り方等、カフェの内容を相談しながら、検討してゆく事が必要になる事もあるのかもしれません。

大震災はとても悲しく辛い経験を私達にもたらしました。
奇しくも、その大震災をきっかけに始まったカフェではありますが、神様のお恵みを頂きながら、互いの悲しみを分かち合う場としてはもちろんの事、そこで生まれた交流の輪が北仙台教会の共同体全体に、そして他教会にも広がりながら、教会近隣に住む方、近くを偶然に通りかかったという方、今まで教会にご縁が無かった方など、様々な方々との「安らぎある交流の場」として、多くの豊かな実りをもたらしながら、良い方向に進んで行く事を願っています。

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